セグメンテーションとは?意味や注意点をわかりやすく解説!
マーケティングにおける、セグメンテーションについてご存知でしょうか?
「なんとなく分かるけど、具体的には説明できない」と考えている方は多いのではないでしょうか。
今回は、
「セグメンテーションってそもそも何?」
「どうやってセグメンテーションを進めればいいか分からない!」
という方のために、セグメンテーションについて説明します。
セグメンテーションとは
セグメンテーションとは、「消費者を特定の属性ごとに分類するプロセス」をいいます。
セグメンテーションで分類されたグループはセグメントと呼ばれます。
この複数あるセグメントの中から、商品のユーザーとして狙うものをターゲットと言います。
また、分類する際の切り口には大きく2種類が存在します。
下記がその2つです。
・趣味嗜好や考え方など、価値基準に関係する観点
切り口の具体的な考え方については後述します。
商品やサービスを提供する際には、どういうユーザーに使われて、競合にはどの様な企業がいるのかを明確化しておくことが重要です。
なぜ重要かというと、ユーザーごとにベネフィットに感じるものが違うからです。
ニーズが多様化してきた現代では、消費者が購入する動機は様々です。いくら良い商品・サービスでも、消費者に必要と思われなければ売れることはありません。
この、消費者が必要等と思われる商品を作るために、セグメンテーションは非常に有効です。
ちなみに、ベネフィットとは「顧客がその商品やサービスから得られる効果や価値」を指します。
▶︎合わせて読みたい!:【今さら聞けない!?】ベネフィットとは?メリットとの違い
セグメンテーションの種類
前述した通り、セグメンテーションの切り口には2種類が存在します。
①年齢性別などの人口統計(定量)的な観点
住んでいる地域、年齢、性別、職業、所得、家族構成などのデータから切り分ける切り口です。最も一般的なセグメンテーションの切り口であり、商品開発やマーケティングなど様々な場面で考えられています。
この切り口のメリットは、モレやダブりを無くしてセグメントを作れることです。
「20代で、なおかつ30代」ということはありえないため、漠然とした消費者像に大まかな区切りをつけることができます。
マーケティング用語を用いると、この観点は
住んでいる地域から考える基準:地理的変数(ジオグラフィック変数)
性別や年齢から考える基準:人口動態変数(デモグラフィック変数)
と呼ばれます。
②趣味嗜好や考え方など、価値基準に関係する観点
続いて、心理や行動やライフスタイル等に基づいた切り口です。
「20代男性」というセグメンテーションの中には、
・23歳の新卒サラリーマン
・28歳の独身男性
・29歳で一児の父親
など、様々な背景を持つ人が集約されてしまっています。
人口統計的な観点のみでは、消費者をうまく分類できているとは言えません。さらに一歩踏み込んで、考え方まで考慮することが重要です。
少しイメージしづらいと思うので、レストランに来店する消費者を例にあげます。
・金額が高くても料理の質を重視するのか、安さを重視するのか
・来店は初めてなのかヘビーユーザーなのか
・にぎやかな店が好きか、落ち着いた店が好きか
仕事の合間で座る場所を確保するのにチェーン店のカフェを利用するビジネスマンは多いでしょうが、デートでも同じ店を使うかというと、それは違いますよね。
この観点から切り分ける時のコツは、その背景の人はが何を基準に行動しているかをイメージすることです。
商品やサービスを使う時のユーザーを具体的にイメージできると、切り口の精度は上がっていきます。
▶︎ 参考 ◀︎
マーケティング用語を用いると、この観点は
嗜好やライフスタイル:心理的変数(サイコグラフィック変数)
消費者の行動パターン:行動変数
と呼ばれます。
さて、セグメンテーションを行う上での2つの切り口を紹介しました。ここでのポイントは、二つの観点のセグメンテーションを織り交ぜて考えるということです。
人口統計的な切り口で分けたセグメントを、価値基準を踏まえてさらに細かく分類するという流れで使えると、より成果につながるセグメンテーションが可能です。
一方で、紹介した全ての観点から消費者を分類する必要はありません。扱う商品やサービスの特徴に応じて、考えるべき切り口を模索しましょう。この切り口の考え方、セグメントの切り分け方が、マーケターの腕の見せ所と言えます。
セグメンテーションを行う上での注意点
セグメンテーション進める上で注意すべきポイントがあります。それは、セグメントの大きさです。切り分けるセグメントが大きすぎると、狙うべきユーザー像が抽象的になり、ターゲティングが難しくなってしまいます。
逆に小さすぎても、獲得できるはずのユーザーを取り損なうという機会損失になりかねません。
この様に、区切るセグメントの大きさが適切でなければ、効果的なセグメンテーションとは言えないのです。
次は、このセグメントの大きさを適切に切り分けるために注意すべき点を紹介します。
注意すべきポイントは4つで、
Realistic(規模の有効性)
Reach(到達可能性)
Response(測定可能性)
です。
英単語の頭文字をとって4Rと呼ばれています。
ーーーRank(優先順位)
自社の経営戦略から、狙うべきセグメントの重要度を決めることです。
ーーーRealistic(規模の有効性)
設定したセグメントに十分な利益や売り上げが期待できるかを確認することをいいます。
ーーーReach(到達可能性)
実際に自社の商品やサービスが、セグメントの消費者へ届くかを確認します。「届く」というのは購入されることだけなく、プロモーションでの認知等も含まれます。
ーーーResponse(測定可能性)
商品やサービスが発売された後、それに対するセグメントの反応や市場規模、特徴が測定できるかを確認します。
以上の観点でセグメントごとに評価を行います。評価が異様に高いセグメントがあったり、逆にセグメントがどれも良い評価で差が無かったりすると、それは適切なセグメンテーションではないかもしれません。
セグメンテーションが終わったら
さて、ここまでセグメンテーションについてご紹介してきました。実はセグメンテーション単体では戦略立案としては完全ではありません。
この後に、
・競合と差別化を図りながら自社商品・サービスの魅力を顧客へ伝える(ポジショニング)
の工程を踏んで、施策の有効性を検討していきます。
セグメンテーションを含めたこれら3つの工程を、各工程の頭文字をとって「STP分析」と言います。
マーケティングを行う上では、他にも市場のマクロ的な分析に使える3C分析やPEST分析、ミクロな視点で施策を考えるSWOT分析など、様々なマーケティングのフレームワークがあります。
Wannabe Academyでは、授業のカリキュラムや特別授業でこれらのフレームワークを扱っています。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はセグメンテーションについて紹介しました。
セグメンテーションは、「消費者を特定の属性ごとに分類する」プロセスのことをいいます。
また、セグメンテーションによって分類された消費者群をセグメントと呼び、分類する際には、定量統計的な観点と価値基準的な観点の2つを合わせて考えることが重要です。
セグメンテーションは、STP分析の起点の考え方であり、マーケティング戦略の中でも大切なプロセスになりますので、ぜひ考え方をマスターしてください。
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